さて今日は、
看護師はプロについて。
看護師は
「看護のプロ」
でなければならないと
思っている。
生活の糧を得るため、
自分の生き甲斐のため。
看護師をしていく意味は
人それぞれでいい。
でも、患者さんの前に立つ時は
プロとして立つべきだと思う。
なぜか。
それは、俺の過去の経験にある。
俺が看護師になった頃
男性看護師は極わずか。
俺が就職した時、
男性看護師の先輩は5人。
400人の看護師のうちの5人である。
とても少ない、珍しい人種。笑
今は当たり前な男性看護師だが、
その頃は、
男性看護師になる人は
「中性的」な人。
って思われていた。
だから、俺が看護師っていうと、
「男性看護師ってもっとなよなよした人
だと思ってた!」笑
って言われたこともしばしば
そんな、男性看護師が珍しい時代に
俺は小児科に入った。
その時に出会った家族がきっかけで
看護師は看護のプロでなければならない
って思うようになった。
新人の6ヵ月が過ぎた頃、
病棟から当時の「未熟児室」
という所に入った。
今の「NICU、GCU」か。
いわゆる、生まれたばかりの
赤ちゃんの集中治療室。
未熟児室の看護は、
赤ちゃんの看護は当然だが、
お母さんのサポートもする。
その中で
「直母指導」
というものがあった。
それは、お母さんのおっぱいを
赤ちゃんに直接吸わせる指導である。
お母さんは自分と同じような年齢。
もちろんお父さんも。
男性の俺が、同じような年齢の女性の
おっぱいをあげる指導をするのである。
正直、嫌だった
お母さんも嫌じゃないのか、
お父さんにどう思われているのか。
嫌だったから、
あるお母さんとお父さんに聞いてみた。
「男性の看護師がおっぱいの指導を
するのは嫌じゃないですか?」
すると、
「男性とか女性とか関係ないですよ」笑
「看護師さんはプロですから。プロに教えて
もらわないと、私たち出来ないですもん」
「むしろ、そういう風に思わせてしまって
ごめんなさい。って思います」
それ以来、俺は
「看護のプロ」
になろうと決めた。
自分はまだまだ未熟と思っていても、
患者さんからしたら、
看護師はプロだと思っている。
野球の選手もそうであるが、
表舞台に立っている時よりも、
見えない所で努力している。
プロである以上、
自分を成長させるのは
自分だけ。
それ以来、自己研鑽を
積んできた。
「キャリアがすごい」
って言われることがある。
でも、俺はプロとして患者さんの前に
立つために、自己研鑽を積んできただけ。
看護師という仕事をして行く理由は
人それぞれ何でもいい。
でも、患者さんの前に立つ時は
全ての看護師が看護のプロであって欲しい。
俺はそう思うし、
患者さんもそう思っている。
病院や上司のために
何かを学ぶ必要はない。
患者さんの前に立つために
看護師は
「看護のプロ」
でいて欲しい